【最新】ユンボ免許(パワーショベル)資格の取り方|種類・費用・受験資格・難易度
ユンボ(パワーショベル)を操作するには、作業内容や機体の大きさに応じた免許が必要です。たとえば、3ユンボを操作するには機体重量に応じた資格が必要となり、さらに公道を走行する場合は別途運転免許を取得しなければなりません。
本記事では、こうしたユンボの運転に必要な資格の種類と違い、取得方法、費用、受講資格、難易度の目安まで、最新の情報をもとにわかりやすく解説します。また、公道を走行する場合に必要となる運転免許についてもあわせて紹介します。
目次
ユンボ免許とは?
「ユンボ免許」という名称は通称であり、正式にはユンボを操作するために必要な資格を指します。ユンボは「油圧ショベル」「パワーショベル」「バックホー」とも呼ばれる重機で、建設現場などで不可欠な建設機械です。
これらの重機を安全に運転・操作するためには、法律に基づいた講習を受け、必要な技能講習修了証などを取得する必要があります。公道を走行する場合は、さらに車両の総重量に応じた運転免許が必要です。
ユンボの特徴(重機としての役割)
ユンボ(パワーショベル)は、建設現場や土木工事で多様な作業を担う重機の代表格です。主な役割は地面の掘削や整地、土砂の積み込みや運搬で、アームの先端に装着されたバケットを交換することで、さまざまな用途に対応可能です。
例えば、バケットを破砕機やフォークに変えれば、コンクリートの破砕や資材の移動もこなせます。こうした多機能性により、作業効率を大幅に向上させることが可能です。機体の大きさも小型から大型まで多様で、現場の規模や作業内容に応じて最適なモデルが選ばれています。
使用される主な現場と作業内容
ユンボは、その汎用性の高さから、建設現場や土木工事をはじめ、解体、農業、林業など幅広い現場で活躍しています。建設現場では基礎掘削や地盤整備、土砂の運搬作業に使われることが多いです。また、解体現場ではコンクリートの破砕や廃材の搬出に役立ちます。
農業や林業では、土地の整地や伐採した木材の運搬にも用いられ、作業効率の向上に貢献しています。これら多様な用途に応じて、適切な機体サイズとアタッチメントが選ばれ、現場のニーズに柔軟に対応しています。
無免許運転のリスク
ユンボを無免許で運転・操作することは法律で厳しく禁止されています。もし、無免許でユンボを公道で走行させた場合、道路交通法違反となり、運転者だけでなく事業主も罰則の対象となる可能性があります。
罰則の対象は、以下のとおりです。
罰則・リスク項目 | 内容 |
懲役刑 | 3年以下の懲役 |
罰金 | 50万円以下の罰金 |
運転免許取り消し処分 | 運転免許を持っている場合、取り消しの可能性がある |
罰則の対象者 | 運転者だけでなく事業主も対象になる場合がある |
労災認定の不承認リスク | 無資格操作による事故時、労災認定が受けられない可能性がある |
私有地内であれば道路交通法の適用範囲外となるため、操作自体に免許は不要とされています。しかし、私有地であっても、適切な操作資格を持たずにユンボを操作することは事故のリスクを高める行為であり、レンタル業者からユンボを借りる際には資格証明の提示を求められる場合が多いです。
無資格での操作によって事故が発生した場合、労災認定が受けられない恐れもあるため、安全な作業のためにも、定められた資格を取得しなければなりません。
ユンボ免許の種類
ユンボの操作に必要な資格は、操作する機体の大きさに応じて主に2種類に分けられます。これらの資格に加えて、公道を走行する場合には別途、車両の総重量に合った自動車運転免許が必要です。
操作できる建設機械
ユンボを操作するために必要な資格は、機体重量によって異なります。機体重量 と必要な資格名は以下のとおりです。
機体重量 | 必要な資格名 |
3トン未満のユンボ | 小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育 |
3トン以上のユンボ | 車両系建設機械運転技能講習の修了 |
これらの資格を取得することで、コマツ、クボタ、住友、コベルコ、キャタピラー(CAT)といった主要メーカーの様々な大きさのユンボ(油圧ショベル、バックホー)を操作できるようになります。操作資格はユンボの種類だけでなく、ブルドーザーやトラクターショベルなど、他の車両系建設機械の運転にも関わってきますが、それぞれに専門の運転技能講習が必要な場合もあります。くわえて、解体用のブレーカーや鉄骨切断機を装着したユンボを操作する場合は、「車両系建設機械(解体用)運転技能講習」を受講する必要があります。
小型ユンボ免許の特徴
小型ユンボ、通称ミニユンボと呼ばれる機体重量が3トン未満のユンボの操作に必要なのが、「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」です。
この特別教育は、比較的短期間で修了でき、修了すれば造園作業や配管工事など、狭い場所での作業に適した小型のユンボを操作できるようになります。この資格は、車両系建設機械運転技能講習とは異なり、基本的に修了試験がありません。講習を全て受講すれば資格が得られるため、ユンボ操作の入門として取得しやすい資格と言えるでしょう。費用も車両系建設機械運転技能講習と比較すると安価な傾向があります。
3トン以上のユンボ免許の特徴
機体重量が3トン以上のユンボを操作するには、「車両系建設機械(整地・運搬・積込み・掘削用)運転技能講習」の修了が必須です。
この講習は、学科と実技を受けたうえで修了試験に合格することで資格が得られます。講習は数日間で修了しますが、所持免許や実務経験によって受講時間が異なる仕組みです。
3トン以上のユンボは、土木や造成、解体などの広い現場で使われることが多く、操作ミスによる事故のリスクも大きいため、安全に関する知識や実技もしっかり身につけることが求められます。小型ユンボ用の特別教育と比べて、費用は高めですが、その分、より大きな機械を安全に扱えるスキルが身につく実用的な資格と言えるでしょう。
クレーン免許や他の資格との違い
ユンボの操作に必要な資格は、クレーン運転士や移動式クレーン運転士、フォークリフト運転者などの他の建設機械の資格とは異なります。それぞれの機械には特有の操作方法や安全知識が必要とされるため、個別の資格が定められているのです。
例えば、クレーンは荷物の吊り上げ・運搬を行うための機械であり、ユンボの主な作業内容である掘削や積込みとは目的が異なります。また、フォークリフトはパレットに乗った荷物の運搬に特化した機械です。公道を走行する際に必要となる普通自動車免許や準中型自動車免許などの自動車運転免許は、あくまで車両を運転するためのものであり、ユンボのアームやバケットといった作業装置を操作するためには、別途、車両系建設機械の操作に関する資格が必要となります。
ユンボ免許・資格取得の条件
ユンボの操作に必要な資格を取得するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。これらの条件は、主に年齢と、場合によっては既に保有している運転免許や実務経験によって異なります。
年齢制限|何歳から受験可能?
ユンボの操作に必要な資格には、「車両系建設機械運転技能講習」および「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」があります。これらの講習や教育は、いずれも満18歳以上であれば受講が可能です。高校を卒業してすぐの18歳の方や、在学中の学生でも、18歳に達していれば問題なく受講できます。
満18歳以上で受講、取得できる資格は、以下のとおりです。
・車両系建設機械運転技能講習(ユンボの操作) ・小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育(3t未満の小型機) ・普通自動車免許 ・準中型自動車免許(車両総重量7.5t未満) |
ただし、資格を取得していても、実際に業務としてユンボを運転や操作するには、労働基準法の制限により18歳未満では従事できない点に注意が必要です。あくまでも、受講や取得が可能になるのが18歳からであり、業務としての従事にも同様の年齢制限があります。
また、現場によっては、公道を走行する必要がある場合もあります。その場合は「普通免許」や「準中型免許」などの自動車運転免許も必要になります。これらの免許についても、取得可能な年齢は18歳以上に設定されています。
進路や就職を見据えて早めに準備を始めたい場合は、誕生日を基準に受講時期を調整するとよいでしょう。
運転に必要な他資格の有無
ユンボの作業に必要な資格を取得するために、必ずしも事前に他の運転免許が必要というわけではありません。しかし、既に普通自動車免許や準中型自動車免許、または大型特殊免許などを保有している場合、講習時間の一部が免除されることがあります。
特に、大型特殊免許を保有している場合は、車両系建設機械運転技能講習の実技講習の一部が免除されるため、短期間で資格を取得できる可能性があります。また、公道をユンボで走行する場合は、機体重量に応じた自動車運転免許(普通、準中型、中型、大型、または大型特殊免許)が必要となります。
つまり、ユンボを様々な現場で活用するためには、操作資格と公道走行のための運転免許の両方が必要となる場合が多いです。
受験資格の詳細
ユンボの操作に必要な資格の受験資格は、基本的に満18歳以上であることのみです。特別な学歴や実務経験は問われません。そのため、未経験からでも資格取得を目指すことができます。
受験資格の詳細は以下のとおりです。
項目 | 特別教育(3t未満) | 車両系建設機械運転技能講習(3t以上) |
講習内容 | 学科講習+実技講習 | |
修了試験 | 原則なし(※教習所によっては筆記試験あり) | あり(筆記+実技) |
修了証 | 特別教育修了証(名称は教習所により異なる) | 技能講習修了証 |
業務時の修了証携帯義務 | 必須 | |
有効期限 | なし | |
再講習の必要性 | 義務ではないが、安全意識維持のため推奨 |
これらの資格には有効期限は定められていませんが、安全意識の維持向上のため、定期的な講習の受講が推奨されています。
ユンボ免許の取得方法
\ユンボの操作に必要な資格を取得するには、指定された教習所で講習を受けるのが一般的な方法です。取得したい資格の種類(操作するユンボの機体重量)によって、受講する講習が異なります。
取得方法の流れ
ユンボの操作資格を取得する一般的な流れは、まず操作したいユンボの機体重量に合った講習を選び、教習所に申し込みを行います。講習は学科と実技があり、決められた時間を受講します。車両系建設機械運転技能講習の場合は、全ての講習を修了した後に学科試験と実技修了試験に合格しなければなりません。。
小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育の場合は、基本的に修了試験はありませんが、教習所によっては簡単な筆記試験がある場合もあります。全ての講習を修了し、必要な試験に合格すると、技能講習修了証が交付され、ユンボを操作することが可能です。既に特定の自動車運転免許や他の関連資格を持っている場合は、講習時間の一部が免除されることがあります。
講習・特別教育の内容
ユンボの操作に必要な資格の講習内容は、機体重量3トン以上の場合の車両系建設機械運転技能講習と、3トン未満の場合の小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育で異なります。
項目 | 特別教育(3t未満) | 車両系建設機械運転技能講習(3t以上) |
学科内容 | ・基本操作の概要 ・安全作業の基礎 ・法令など |
・走行装置や作業装置の構造と取り扱い ・運転に必要な一般知識 ・関係法令など |
実技内容 | ・基本的な走行・操作 | ・走行操作 ・作業操作 |
どちらの講習も、ユンボを安全かつ適切に操作するために必要な知識と技能を習得することを目的としています。
教習所
ユンボの操作に必要な資格を取得するための講習は、全国にある労働局長登録教習機関や一部の重機メーカーの教習所で受けることができます。お近くの教習所を探す場合は、インターネット検索や労働局のウェブサイトなどで情報を得ることができます。教習所によっては、講習日程が決められている場合や、合宿形式で短期間での取得を目指せる場合もあり事前の確認が不可欠です。
また、ハローワークの求職者支援制度などを利用すると、条件によっては講習費用に関する助成金や給付金を受けられる場合があるため、事前に確認してみることをおすすめします。教習所によって費用や日程が異なるため、複数の教習所を比較検討すると良いでしょう。
ユンボ免許取得にかかる費用・期間
ユンボの操作に必要な資格を取得するためには、講習費用がかかります。また、講習期間は取得する資格の種類や保有している免許・経験によって異なります。
取得費用
ユンボの操作資格取得にかかる費用は、受講する講習の種類や教習所によって異なりますが、一般的な目安があります。
項目 | 特別教育(3t未満) | 車両系建設機械運転技能講習(3t以上) |
費用の目安 | 約2万円~3万円 | 約5万円~10万円 |
費用の傾向 | 比較的安価 | 教習時間が長く実技も多いため高め |
助成金の有無(※事業者対象) | あり(人材開発支援助成金など) | あり(人材開発支援助成金、建設労働者育成支援事業など) |
助成金の利用条件例 | ・事業主が受講費用を負担すること ・事前申請が必要 |
・上記に加え、講習が厚労省指定の講座であること |
助成金の対象・条件・金額は企業規模や講習機関、申請時期により異なります。
詳しくは講習機関または労働局に確認しましょう。既に特定の自動車運転免許(大型特殊免許など)や関連資格を保有している場合は、講習時間の一部が免除されるため、費用も安くなることがあります。
これらの費用に加えて、教習所までの交通費や宿泊費、教材費などが別途必要です。ハローワークの助成金制度などを利用できる場合もあるため、費用を抑えたい場合は確認してみると良いでしょう。ユンボのレンタルやリースを検討している場合でも、操作する人に資格が必要となるため、事前に費用を考慮しておくと安心です。
講習・期間
ユンボの操作資格取得にかかる講習期間は、取得する資格の種類や既に保有している免許・経験によって大きく変わります。
項目 | 特別教育(3t未満) | 車両系建設機械運転技能講習(3t以上) | |
総講習時間 | 学科 | 7時間 | 13時間 |
実技 | 6時間 | 25時間 | |
合計 | 13時間 | 38時間 | |
修了までの期間目安 | 1日~2日程度 | 4日~6日程度 ※特定免許保有者は最短2日程度で修了可 |
教習所によっては、集中的に講習を行う合宿形式のプランを提供している場合もあり、短期間での取得を目指すことも可能です。お近くの教習所の講習日程を確認し、自身のスケジュールに合った取得方法を選びましょう。
ユンボ免許の試験内容・対策
ユンボの操作に必要な資格のうち、車両系建設機械運転技能講習を修了するためには、学科試験と実技修了試験に合格する必要があります。小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育には原則として修了試験はありません。
【学科試験】内容・対策
車両系建設機械運転技能講習の学科試験に合格するためには、講習で配布されるテキストをよく読み込み、重要なポイントを理解することが対策となります。
項目 | 内容 |
試験対象 | 車両系建設機械運転技能講習(機体重量3t以上) |
出題内容 | ・ユンボ(油圧ショベル)の構造と取り扱い方法 ・走行・作業装置の基礎知識 ・運転に必要な一般事項 ・労働安全衛生法などの関係法令 |
試験形式 | 択一式、正誤式が中心 |
試験範囲 | 学科講習で学んだ内容全般から出題 |
難易度の目安 | 学科講習の内容をしっかり理解していれば合格可能 |
過去問などを参考に、出題傾向を把握しておくことも有効です。難易度はそれほど高くないと言われていますが、しっかりと学習時間を確保することが重要です。教習所によっては、独自の模擬試験を実施している場合もあり、理解度を確認するために活用すると良いでしょう。
【実技試験】内容・対策
車両系建設機械運転技能講習の実技修了試験では、ユンボの走行操作や作業操作が評価されます。
項目 | 内容 |
主な試験内容 | ・指定コースでの走行 ・バケットによる掘削・積み込み ・整地作業 |
評価される点 | ・安全確認(死角・周囲の確認) ・レバー操作の的確さ ・機械のスムーズな動作 |
対策のポイント | ・講習中に指導員のアドバイスをよく聞く ・操作手順を繰り返し練習する ・安全意識を高めておく |
特に重視される点 | ・死角の確認 ・周囲への安全配慮 ・操作の丁寧さと正確性 |
実技試験の難易度は、学科試験と比較するとやや高いと感じる方もいるようですが、真剣に教習に取り組めば十分に合格を目指せます。特定の免許を保有している場合は実技の一部が免除されることがありますが、免除がない場合でも、基本操作を確実に身につけることが合格への鍵となるでしょう。
合格率・難易度
ユンボの操作に必要な資格の合格率は、車両系建設機械運転技能講習の場合、学科試験・実技修了試験ともに比較的高い水準で推移しています。これは、教習所でしっかりと講習を受け、試験対策を行えば、多くの方が合格できるレベルであることを示唆しています。
難易度としては、運転免許の取得と比較すると、実技に慣れるまでに時間を要する方もいますが、真面目に講習に取り組めば「落ちる」ということは少ないでしょう。小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育には基本的に試験がないため、講習を修了すれば資格取得となります。したがって、資格自体の取得難易度はそれほど高くないと言えます。しかし、安全にユンボを操作するためには、講習内容をしっかりと理解し、実際の作業で活かせる技能を身につけることが何よりも重要です。
ユンボ免許の取得後にできること
ユンボの操作に必要な資格を取得すると、様々な現場でユンボの運転・操作ができるようになり、仕事の幅が大きく広がります。また、資格を活かしてキャリアアップや転職を目指すことも可能です。
運転・操作できる作業
ユンボの操作資格を取得することで、掘削、整地、土砂の積み込み・運搬といった基本的な作業に加え、アタッチメントを交換することで様々な特殊作業も行えるようになります。
アタッチメント名 | 主な用途 |
ブレーカー(破砕機) | コンクリート構造物や岩石の破砕・解体作業に使用 |
フォーク | 資材の運搬、積み下ろし作業に適している |
グラップル(つかみ機) | 木材・廃材などの仕分け(сортировка)、積み込み作業に活躍 |
法面(のりめん)バケット | 傾斜地・法面の整形、仕上げ作業に使用される |
このように、ユンボはアタッチメントの豊富さから「万能機械」とも呼ばれ、取得した資格と組み合わせることで、多様な作業に対応できるようになります。公道走行のための運転免許も併せて取得すれば、現場間の移動も自分で行えるようになり、さらに活躍の場が広がるでしょう。
活躍する現場(業種の種類)・作業内容
ユンボの操作資格は、以下のように様々な現場や業種で活かすことができます。
活用現場 | 主な用途内容 |
建設・土木工事現場 | ・基礎工事の掘削 ・道路工事での路盤整備 ・造成工事での整地作業 |
解体現場 | ・ブレーカーやクラッシャーを用いた構造物の解体作業 |
産業廃棄物処理場 | ・廃棄物の仕分けや積み込み作業 |
農業分野 | ・農地の耕うんや整地 ・水路整備などに小型ユンボが活用 |
林業 | ・木材の運搬や伐採作業の補助(グラップル装着時) |
災害復旧現場 | ・土砂の除去や瓦礫の撤去など復旧作業 |
造園業 | ・庭園整備、整地、小規模な掘削や移植作業に対応 |
さらに、建設機械のリースやレンタルを行う会社でも、資格保有者は重機の回送や操作説明などで重宝されます。これらの現場や業種で、取得したユンボの操作資格が大いに役立つのです。
よくある質問
ユンボの免許や資格取得に関して、多くの方が疑問に思う点について解説します。
ユンボ免許取得は難しい?
ユンボの操作に必要な資格の取得難易度は、一般的にそれほど高くないと言われています。特に、機体重量3トン未満のユンボを操作するための特別教育は、講習を修了すれば資格が取得できるため、「簡単」と感じる方も多いでしょう。機体重量3トン以上のユンボを操作するための技能講習には学科試験と実技修了試験がありますが、教習所でしっかりと講習を受け、真面目に練習に取り組めば十分に合格を目指せます。運転免許の取得と比較すると、ユンボ特有の操作に慣れる必要はありますが、繰り返し練習することで技能は向上します。したがって、「難しい」と過度に心配する必要はありませんが、油断せず講習に集中し、実技練習に時間をかけることが重要です。
無免許で操作した場合の罰則は?
ユンボを無免許で操作した場合、法令違反となり、厳しい罰則が科せられます。特に公道での無免許運転は、道路交通法違反となり、3年以下の懲役または50万円以下の罰金、さらには免許取り消しの対象となります。私有地内での操作自体は道路交通法の適用外ですが、労働安全衛生法に基づき、業務としてユンボを操作する場合は、私有地であっても定められた資格が必要です。
資格を持たずに業務で操作し、事故が発生した場合、労災保険が適用されないといったリスクも伴います。また、無資格での操作は不慣れなために事故を起こす可能性が高く、自分自身や周囲の人を危険に晒すことになります。私有地か公道かに関わらず、安全のため、そして法を遵守するためにも、必要な資格を取得することが不可欠です。
教習所や講習の選び方を教えて
ユンボの操作資格を取得するための教習所や講習を選ぶ際には、いくつかのポイントを考慮すると良いでしょう。まず、取得したい資格の種類(操作したいユンボの機体重量)に対応した講習を実施しているかを確認します。
次に、自宅や職場から通いやすい、お近くの教習所を選ぶと負担が少なくなります。教習所のウェブサイトなどで、講習日程や費用、アクセス方法などを比較検討しましょう。費用を抑えたい場合は、複数の教習所の料金を比較したり、特定の免許保有者向けの免除制度があるか確認したり、ハローワークの助成金制度を利用できるか問い合わせてみるのも有効です。
講習内容や実技教習の時間、インストラクターの質なども、可能であれば口コミなどを参考にすると良いでしょう。短期間での取得を目指す場合は、合宿形式のプランを提供している教習所も選択肢に入ります。
まとめ
この記事では、ユンボの免許や資格について解説しました。ユンボを操作するには、機体の重量に応じた資格が必要です。操作内容や職場環境によって必要な講習も異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。ユンボ免許の取得は、建設業界や土木業界で働く上で有利になるだけでなく、農業や林業など、様々な分野で役立ちます。資格取得を検討している方は、この記事を参考に、自分に必要な資格を選び、取得を目指してみてはいかがでしょうか。
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- 機体重量3トン未満のユンボは「特別教育」、3トン以上のユンボは「技能講習」の修了が必要
- 公道を走行する場合は、車両の重量に応じた自動車運転免許も別途必要
- 資格を取得すれば、建設・解体・農業・林業・災害復旧など、幅広い現場での活躍が期待できる
- 未経験者でも受講可能な制度が整っており、助成金の対象となる場合もある