新古車(未使用車)トラックとは?新車トラックとの違いや購入時の注意点など解説します!

中古トラック販売店は、一般的にイメージされる中古車両以外にも、新古車(未使用車)と呼ばれる使用歴がない、または走行距離がほとんどない限りなく新車に近い車両の取り扱いもあります。今回は、新車トラックと新古車トラックの違いや購入時の注意点などを解説します。

新古車とは?

使用歴がまったくない、または走行距離がほとんどない車両は一般的に新古車と呼ばれます。新古車は、新車とも中古車とも違うため、あまり知られていないかもしれません。しかし、新車よりも在庫があるため即納もしくは短納期が可能で、非常に魅力的な車両といえます。

トラックの新車と中古車の違い

トラックの新車と中古車の違いは、「国土交通省に車検の新規登録がおこなわれているかどうか」です。道路運送車両法により、国内で公道を走行するすべてのトラックは国土交通省への登録をおこない、車検で国が定める保安基準を満たしていることを証明することが義務付けられています。

そのため、国土交通省への新車登録がされていない車両が新車として扱われ、登録済み車両は使用歴の有無に関わらず中古車両として扱われます。

中例えば、試乗できないトラックもありますが、試乗車など使用歴の少ないトラックでも登録がおこなわれていれば、販売時には中古トラックとなります。

新古車トラックが流入する3つの理由

本来、新車トラックは国土交通省への登録後、ユーザーに納車されるはずです。しかし、納車されることなく中古トラック販売店で再販されているのはなぜでしょうか?ここで、新古車トラックが中古トラック市場に流入する理由を解説します。

①新車登録後に購入者都合で納車されなかった

ユーザーから注文を受け製造し、新車登録をおこなったトラックが、納車前に購入者都合によって納車できなくなるケースがあります。その場合、すでに新車登録をおこなっているため新車として販売することはできず、使用歴のない新古車トラックとして中古トラック販売店で再販されます。

②ノルマ達成のために新車登録された

自動車販売業界ではメーカーが販売台数や登録台数のノルマをディーラーに対して課しており、ノルマを達成したディーラーにはメーカーから報奨金が支払われるシステムが存在します。

トトラックを取り扱うディーラーに対しても同様のノルマが課せられており、販売前のトラックをディーラーが登録しノルマ達成をおこなうことも珍しくありません。ノルマ達成のために登録したトラックは、使用歴のない新古車トラックとして中古トラック販売店で取り扱われます。

③新古車として仕入れる

中古トラック販売店が販売を見越して、新車トラックを新古車として仕入れます。主な仕入れ方法には「ディーラーからの仕入れ」「他の業販店からの仕入れ」「フランチャイズ元からの仕入れ」の3つが基本となります。

ディーラーからの仕入れは、自動車メーカーと特約店契約を結んだ販売業者のことを指し、新車と中古車の両方を取り扱っています。ディーラーは業販店にとってメインとなる仕入れ先の1つです。個人へ販売するよりも安く卸してくれます。

他の業販店からの仕入れは、名義変更手続き費用や点検費用、納車費用などの法定費用以外の費用を抑えられる点が大きなメリットです。各種手続きや点検などの負担はありますが、仕入額を抑えられることは大変嬉しいポイントです。

フランチャイズ元からの仕入れは、通常、利用不可な販路を利用できるため、少ない手間で仕入れることができます。手続きが省かれるため、急ぎでの仕入れにもスムーズに対応することができます。

それぞれの方法には違いがあるため、理解したうえで選択するといいでしょう。

新車トラックと新古車トラックどちらを購入すればいい?

新車トラックと新古車トラックのどちらを購入すればいいのでしょうか?それぞれのメリットとデメリットを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

新車トラックを購入するメリットとデメリット

新車トラックを購入する最大のメリットは、オーダーメイドで1点もののトラックが手に入る点です。「どのような架装を施すか」などすべてをユーザーが判断できるので、トラックメーカーが用意するベース車両に必要な特殊機能や荷室などの架装を施すことができます。

デメリットは、受注生産に近い形で製造されるため、注文から納車までに時間がかかります。また車両価格が高額となり、経済的負担が大きくなります。

新古車トラックを購入するメリットとデメリット

新古車トラックを購入するメリットは、新車に比べると在庫があるため、即納可能です。また、新車に付帯するメーカー保証も、購入時に保証継承手続きをおこなうことで適用されます。

デメリットは、すでに完成車であるため必要のない装備や架装が施されている場合、また搭載されている装備や架装がニーズを満たしていない場合に変更が難しいことです。

メーカー保証期間は新車登録日からスタートするため、新車と比べると利用できる保証期間が短くなります。

新古車トラック購入時のチェックポイント

トラックメーカー保証期間は、車検の新規登録から経過した期間と走行距離によって制限されています。新古車トラックは、走行距離の制限は問題ないですが、車検の新規登録から期間が経過するほどメーカー保証期間が短くなります。

そのため、新古車トラック購入の際は「いつ車検の新規登録がおこなわれているか?」を確認するのがポイントです。

メーカー保証を受けるためには、保証継承手続きをおこなう必要がある

中古トラック販売店で新古車トラックを購入すると、陸運支局で名義変更手続きをおこないますが、陸運支局で名義変更されるのは車検証に記載される所有者や使用者の名義で、メーカー保証の保証書の名義変更はおこなわれません。

そのため、メーカー保証の適用を受けるためには保証継承手続きをおこない、保証書の名義を変更する必要があります。トラックメーカーやディーラーによって保証継承手続きに必要な費用は異なるため、事前確認をおすすめします。

中古トラック販売店の新古車トラックなら即納で導入できる

中古トラック販売店で取り扱われる新古車を購入すると、新車同然のトラックが即納ができます。運行スケジュールを乱すことなくトラックの乗り換えがおこなえるのではないでしょうか。

特に新古車トラックの場合、ディーラーで取り扱われている新車と比較しても遜色のないコンディションの上、保証継承手続きをおこなえばメーカー保証も適用されるので、おすすめポイントだといえます。

まとめ

今回は、新車と新古車の違いや購入時の注意点などを解説しました。内容をまとめると、下記のとおりです。

  • 使用歴がまったくない、または走行距離がほとんどない車両は新古車や未使用車と呼ばれる
  • 中古トラック販売店では、試乗車のような新車同然の車両が新古車トラックとして取り扱われている
  • 新古車のトラックを購入するメリットは、新車に比べると即納、短納期が可能
  • メーカー保証の適用を受けるためには、保証継承手続きをする必要がある