トレーラーの種類と特徴|トラックとトレーラーの違いやトレーラーをバック駐車するポイントを解説
トレーラーには、セミトレーラーとフルトレーラーがあります。それぞれどういった特徴があるのでしょうか?また、トレーラーは他のトラックと車両特性が違うため、バックするのが難しいといわれています。この記事では、トレーラーの種類やメリット、トレーラーをバックするときのポイントなど分かりやすくご紹介します。
目次
トレーラーとは?
トレーラーとは、トラクター(トレーラーヘッド)と呼ばれる車によって、牽引して動かす車両のことです。英語表記は「trailer」で、「引きずる」や「あとをついていく」という意味を持ちます。
トレーラー自体に動力がないため、単体で動かすことができません。
トレーラーとトラックの違い
トレーラーとトラックの違いは、自走できるかどうか、牽引免許が必要かどうかです。
トレーラーは、牽引してくれる車両がなければ動かせません。トレーラーを動かすためには、トレーラーとトラクタ2台の車両が必要ですが、トラックは自走ができるため1台で完結します。
次に、トレーラーを移動するためには牽引免許が必要ですが、トラックの運転では牽引免許は必要ありません。
トレーラーには、セミトレーラーとフルトレーラーがある
トレーラーは、大きく分けて「セミトレーラー」と「フルトレーラー」の2つがあります。それぞれの特徴を見ていきます。
セミトレーラー
(引用元:Wikipedia)
セミトレーラーは、日本で一般的に使用されているトレーラーのことで、連結しなければ荷物の運搬ができず、前輪がなく後輪のみの構造となっています。
セミトレーラーの全長規制は18メートルで、連結装置がトレーラー総重量の10%以上を負荷し、支えています。
フルトレーラー
フルトレーラーは、前後に車軸が存在するため、トレーラー自体で重量を支えられる構造です。
フルトレーラーの全長規制は25メートルと、セミトレーラーよりも7メートルも長く、一度に大量の積荷を運ぶことができます。
また、フルトレーラーには、「ドリー式」と「センターアクスル式」があります。
・ドリー式:トラクターにも荷台がつくことでトラクター単体でも運搬作業ができる ・センターアクスル式:トレーラーの中央に車軸があるため運転しやすい。 |
その他特殊トレーラー
セミトレーラーやフルトレーラー以外にも特殊な形状のトレーラーがあります。セミトレーラーやフルトレーラー以外にも特殊な形状のトレーラーがあります。特定の貨物を運ぶために作られた特殊なトレーラもあるため、知識として覚えておくといいかもしれません。
・両引きタイプのトレーラー:前後どちらからでも牽引できるタイプ
・ポールトレーラー:鉄道車両やロケットなどの長い貨物の運搬に使用されるタイプ
・連動ステア付トレーラー:車両のハンドルを切ると、トレーラーのタイヤも曲がるタイプ
・傾斜台付トレーラー:幅の広いものを運ぶために、荷台の角度が変えられるタイプ
このように、特定の貨物を運ぶために作られた特殊なトレーラもあるため、知識として覚えておくといいかもしれません。
トレーラーを運転するには牽引免許が必要
トレーラーを連結して運転するには、「牽引免許」が必要です。ただし、トラクタ単体で運転をする場合は、牽引免許は不要で、トラクタの大きさに応じた運転免許があれば問題ありません。
つまり、牽引免許はトレーラーを牽引するときのみ必要です。
また、ほとんどのトレーラーは「特殊車両通行許可」が必要です。道路法の一般的制限値は、「長さ12メートル以下」と定められています。ほとんどのトレーラーは、一般制限値を超えるため、公道を走行する場合は、特殊車両通行許可が必要と考えておくのがいいかもしれません。
特殊車両通行許可をもらえばどの大きさでも通行できる?
特殊車両通行許可をもらえれば、無制限で通行できるわけではありません。特殊車両通行許可を取得しても、車両の長さに制限があります。
特殊車両通行許可基準は以下のとおりです。
・フルトレーラー:車両長は最大25m(平成31年1月改定) ・セミトレーラー:車両長は18m |
トレーラーをバックする際のポイント
トラクターとトレーラーは連結はしていますが、トラックや普通車のように物理的に固定されているわけではなく、トラクターのカプラー部分1点で接続しているだけです。
そのため、トレーラーを1回でまっすぐバック駐車するのは不可能に近いです。 トラクターがまっすぐバックしていても、トレーラーは必ず左右どちらかに「折れ」ていきます。
つまりわずかなトレーラーの「折れ」を修正していかなければ、まっすぐバック駐車することができません。どれだけ早い時点で「折れ」に気付き、調整できるかが、トレーラーをまっすぐバックさせるためのポイントです。
もちろん、場所に余裕があれば若干曲がっていても駐車できる場合もあるため、駐車スペースの事前確認をおすすめします。
まとめ
この記事では、トレーラーの種類や特徴、運転時のポイントについて解説しました。内容をまとめると以下のとおりです。
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- トレーラーには、セミトレーナとフルトレーナーがある
- その他特殊トレーラなどもある
- トレーラの運転には、牽引免許が必要である
- トレーラをバックする際は「折れ」を意識する